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報道参考資料
この資料は、インスメッド(米国 ニュージャージー州)が2024年2月22日(現地時間)に発表した内容を日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、米国における規制等に基づくもの及び英語による記載が優先されます。英語版および関連財務表は、https://insmed.comをご参照下さい。
インスメッド®、2023年第4四半期業績、ならびにビジネスアップデート発表
- 第Ⅲ相ASPEN試験のBrensocatibによる成人気管支拡張症患者のトップラインデータは、2024年第2四半期後半の公表を予定
- PH-ILD患者を対象としたTPIPの第Ⅱ相試験の登録は2023年11月に完了し、トップラインデータの公表はASPEN試験の結果公表前の2024年第2四半期を予定
- 2023年末に現金、現金同等物、および市場性のある有価証券を7億8,000万ドル、予定されているASPEN試験の結果公表後も事業運営に必要な資金を保有
- アリケイス®(アミカシンリポソーム吸入用懸濁液)*の売上高は、2023年第4四半期に8,370万ドル、2023年通年では3億520万ドルで、年間成長率24%を反映し、2023年通年のガイダンスレンジの上限を超過
- 2024年のグローバルでのアリケイスの売上予想レンジを3億4,000万ドルから3億6,000万ドルとし、2023年に比べて二桁の成長を反映
*日本ではアリケイス吸入液590mg(アミカシン硫酸塩 吸入用製剤)として承認されています。
2024年2月22日、米国ニュージャージー発 深刻な希少疾患と生きる患者さんの未来を変えることを使命とするグローバルバイオ医薬品企業のインスメッド(Nasdaq: INSM)は、2023年12月31日に終了した第4四半期の業績、ならびにビジネスアップデートを発表しました。
インスメッド会長兼最高経営責任者(CEO)のウィル・ルイスは、「インスメッドは2023年に引き続き強力なパフォーマンスを発揮し、アリケイスの収益が我々の2023年の売上レンジの上限を超えるという成功を示しました。」と述べたうえで、「2023年9月に発表されたポジティブなARISE試験のデータに続き、その直後に発表されたTPIP試験のデータは、会社にとって重要な変革期が始まったことを示しました。この一連の意義深いデータの結果は、PH-ILDとASPEN試験のトップラインの結果の公表が第2四半期に続々と予定されていることから、今後数ヶ月間も中断することなく続くと予想されています。我々は、これらの近々出るデータの結果が、我々と我々が治療薬を提供する患者さんの道のりを根本的に変える可能性があると信じています。」と述べています。
最近の主なハイライト
Pillar1:アリケイス
- アリケイスの2023年の売上高は、2022年に比べて24%増加し、米国、日本、ヨーロッパでの強力な成長を反映しています。
- インスメッドは、第Ⅲ相ARISE試験で生成された患者報告結果データについて、2023年12月に米国食品医薬品局(FDA)から前向きなフィードバックを受け取りました。今後数ヶ月間にFDAとの会議を予定しており、そこから追加の洞察とガイダンスを得て、第Ⅲ相ENCORE試験の統計計画を最終化する予定です。
- 2024年1月に既に伝えられているように、新たに診断されたか再発したマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)に起因する肺非結核性抗酸菌症で抗生物質による治療を受けていない患者を対象としたENCORE試験において、当初の目標登録数250名を達成しました。試験への登録は継続されています。
- ENCORE試験のデータ安全監視委員会は、2023年11月に第3回の安全性審査会議を開催し、試験を計画通りに続行することを推奨しました。
- ENCORE試験のトップラインデータの公表を2025年に予定しています。
Pillar2:Brensocatib
- インスメッドは、非嚢胞性線維症気管支拡張症患者を対象としたBrensocatibの第Ⅲ相ASPEN試験のトップラインデータの公表を、2024年第2四半期後半に予定しています。
- ASPEN試験が成功し薬事承認が得られた場合、2025年半ばに米国での気管支拡張症での発売を予定しており、その後、2026年前半にヨーロッパと日本での発売を予定しています。インスメッドは、これらの発売の可能性に向けて、発売準備活動を進めています。
- ASPEN試験のデータ安全監視委員会は、2023年11月に最終回となる第5回の会議を開催しました。安全性のシグナルは確認されず、委員会は試験を計画通りに続行することを推奨しました。
- 現在、鼻茸を伴わない慢性副鼻腔炎(CRSsNP)患者を対象としたBrensocatibの第Ⅱb相試験(BiRCh試験)において患者登録を行っています。
- ASPEN試験の結果が良好であれば、2024年下半期に、化膿性汗腺炎(HS)患者を対象としたBrensocatibの第Ⅱ相試験を開始する予定です。
Pillar3:TPIP
- 2023年10月、間質性肺疾患に伴う肺高血圧症(PH-ILD)と肺動脈性肺高血圧症(PAH)に対するTreprostinil palmitilの吸入薬(TPIP)の2つの進行中の第Ⅱ相試験からブラインドデータを発表しました。
- PH-ILDの第Ⅱ相安全性試験は、初期の登録目標32名を超え、39名の患者を組み入れ2023年11月に完了しました。試験のトップラインデータの公表は、2024年第2四半期、第Ⅲ相ASPEN試験のデータの前に予定されています。
- PAHの第Ⅱ相試験の登録は引き続き進行中です。インスメッドは、PH-ILD試験の結果が2024年第2四半期に利用可能になると同時に、PAH試験の約40名の患者からの更新されたブラインドデータを共有する予定です。第Ⅱ相PAH試験のトップラインデータの公表は、引き続き2025年に予定されています。
- インスメッドは、第Ⅱ相PAHのオープンラベル長期試験のためのプロトコル修正をFDAおよび他の規制当局に提出しています。この修正案が承認されれば、TPIPの投与量を最大1,280マイクログラム/日まで増量することが可能になります。
Pillar4:早期開発品
- インスメッドの初期研究の取り組みには、30以上の特定された前臨床試験が含まれており、すべてが当該領域で初めての治療法または最善の治療法になる可能性があります。
- 初期研究プログラム全体に対する支出は年間支出全体の20%未満になると予想しています。
2023年第4半期および通期の業績について
- 2023年12月31日に終了した第4四半期の売上高は8,370万ドルで、2022年第4四半期の売上高5,930万ドルに比べて41%の成長を反映しています。2023年通年の売上高は3億520万ドルで、2022年通年の売上高2億4,540万ドルに比べて24%の年間成長を反映しています。
- 2023年通年の売上高は、アリケイスの米国における売上高が2億2,420万ドル、日本の売上高が6,570万ドル、欧州およびその他の地域における売上高が1,530万ドルで構成されていました。2023年通年の売上高は、米国で21%、日本で16%の年間成長を示し、これらの地域でのアリケイスの強い成長傾向を反映しています。
- 売上原価(無形資産償却費を除く)は、2023年第4四半期には1,840万ドルで、2022年第4四半期の1,310万ドルに比べて主に販売量の増加を反映しています。2023年通年における売上原価(無形資産償却費除く)は、2022年通年の5,510万ドルに対し6,560万ドルでした。
- 研究開発(R&D)費用は、2022年第4四半期の1億2,480万ドルに対し2023年第4四半期では1億3,700万ドルでした。2023年通年のR&D費用は2022年の3億9,750万ドルに対し5億7,100万ドルで、一時的な非現金資産取得費用とインスメッドの初期および中期から後期のパイプラインプログラムへの継続的な投資、およびそれらの既存および取得プログラムを支援するための人員増を反映しています。
- 2023年第4四半期の販売および一般管理費(SG&A)は、2022年第4四半期の7,350万ドルに対し8,950万ドルでした。2023年通年のSG&A費用は、2022年通年の2億6,580万ドルに対し3億4,450万ドルでした。SG&A費用の年間増加は、主にBrensocatibの商業化準備活動と人員増加によるものです。
- 2023年第4四半期において、インスメッドは純損失として1億8,610万ドル(1株あたり1.28ドル)を報告しました。2022年第4四半期の純損失1億6,100万ドル(1株あたり1.21ドル)でした。2023年通年において、インスメッドは純損失として74億9,600万ドル(1株あたり5.34ドル)を報告しました。2022年通年の純損失は48億1,500万ドル(1株あたり3.91ドル)でした。
貸借対照表、財政ガイダンス、計画投資について
- 2023年12月31日現在、インスメッドは7億8,040万ドルの現金、現金同等物、および市場性のある有価証券を保有しています。
- 2024年通年のアリケイスの全世界での売上を中間値で2023年と比較して15%の年間成長をするという方向性を反映し3億4,000万~3億6,000万ドルと予測しています。
- 全年間支出の80%以上を中期から後期段階のプログラム(アリケイス、Brensocatib、およびTPIP)に、20%未満を初期段階の研究開発プログラムに投じる予定です。これは弊社のこれまでの支出状況を反映したものです。
- 弊社は、2024年には以下の主要な活動への投資を計画しています。
(i) 「アリケイス」のグローバルでのさらなる上市および拡大。
(ii) 気管支拡張症患者を対象とした第Ⅲ相ASPEN試験および上市準備活動を含むBrensocatibのプログラムの進捗推進、ならびにCRSsNP患者を対象とした進行中の第Ⅱ相試験、ASPEN試験の結果により下半期に開始予定のHSに対する第Ⅱ相試験。
(iii) アリケイスの臨床試験の進展。現在の適応症の完全承認のための要求を満たすことを目指し、可能性として肺MAC症の全患者への適応拡大を含みます。
(iv) TPIPの第Ⅱ相試験の推進。
(v) 早期開発パイプラインの推進。
カンファレンスコール
インスメッドは、2月22日午前8時30分(米国東部時間)よりカンファレンスコールを実施しました。この会議のウェブキャストは、弊社ウェブサイト(www.insmed.com)の投資家情報セクションに90日間保存されます。
アリケイスについて
アリケイスは、米国ではARIKAYCE®(Amikacin Liposomal Inhalation Suspension/ALIS, アミカシンリポソーム吸入用懸濁液)、欧州ではARIKAYCE® Liposomal 590mg Nebuliser Dispersion、日本ではアリケイス吸入液590mg(アミカシン硫酸塩 吸入用製剤)として承認されています。現在、国際的な治療ガイドラインでは、適切な患者にアリケイスを使用することが推奨されています。アリケイスは、これまで静脈内投与されていたアミカシンを、1日1回、吸入投与する新規製剤です。弊社独自のPULMOVANCE®リポソーム技術により、アミカシンを肺に直接到達させることで、従来懸念されていた聴覚、平衡感覚、および腎機能といった全身性の副作用の発現を抑えながら、主要な感染細胞である肺マクロファージに取り込まれることを可能としました。アリケイスは、PARI® Pharma GmbH(以下、PARI社)社製のラミラ® ネブライザシステムを使用して1日1回投与されます。
PARI社とラミラネブライザシステムについて
アリケイスは、PARI社が開発した新しい吸入器であるラミラネブライザシステムによって投与されます。ラミラは、振動する多孔質膜を介してアリケイスを効率的に噴霧することができる、静かで持ち運び可能なネブライザです。PARI社は、エアロゾルに関する100年の知見に基づき、患者の治療を向上させるための革新的な送達プラットフォームの開発を通じて、吸入治療の進歩に貢献しています。
Brensocatibについて
Brensocatibは、インスメッドが気管支拡張症やその他の好中球介在性疾患の治療薬として開発している低分子の経口ジペプチジルペプチダーゼ1(DPP1)可逆的阻害剤です。DPP1は、好中球が骨髄で形成される際に、好中球エラスターゼなどの好中球セリンプロテアーゼ(NSP)を活性化する酵素です。好中球は白血球の中で最も多く存在し、病原体の破壊や炎症性媒介において不可欠な役割を担っています。慢性炎症性肺疾患では、好中球が気道に蓄積し、その結果、過剰に活性化したNSPが肺の破壊と炎症を引き起こします。Brensocatibは、DPP1およびそのNSPの活性化を阻害することにより、気管支拡張症などの炎症性疾患への損傷作用を低下させることが期待されます。現在、Brensocatibは開発治験段階にあり、世界中のどの国・地域においても、承認されていません。
TPIPについて
Treprostinil palmitil inhalation powder(TPIP)は、トレプロスチニルのプロドラッグ乾燥粉末製剤であり、16炭素鎖にエステル結合でトレプロスチニルを連結したものです。TPIPは、すべて弊社の研究所で開発され、PAH、PH-ILD、その他の希少かつ重篤な肺疾患患者の治療薬として将来が非常に期待されるプロスタノイドです。TPIPは、カプセル製剤であり、吸入器を使用して投与されます。現在、TPIPは開発治験段階にあり、世界中のどの国・地域においても、承認されていません。
インスメッドについて
グローバルバイオ医薬品企業であるインスメッドは、深刻な希少疾患と生きる患者さんの未来を変えることを使命としています。インスメッドは初めての製品として、米国、欧州、日本において、難治の慢性肺疾患に対する初の治療薬を上市しました。インスメッドは好中球が関与する炎症性疾患や希少肺疾患など深刻なアンメットニーズを有する疾患に対する研究開発に注力しています。インスメッドは、米国ニュージャージー州ブリッジウォーターに本社を置き、欧州や日本において事業を展開しています。
日本法人概要
会社名:インスメッド合同会社
設立日:2017年12月5日
住所:〒100-0014 東京都千代田区永田町2-10-3 東急キャピトルタワー13階
https://insmed.jp/
Insmed®, Insmed logo, インスメッド®, ARIKAYCE®, アリケイス® are registered trademarks of Insmed Incorporated.
PARI® is a registered trademark of PARI GmbH.ラミラ® is registered trademarks of PARI Pharma GmbH.
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