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MACによる肺非結核性抗酸菌症を適応症とする「アリケイス®吸入液590mg」
日本において製造販売承認を取得
~日本、米国および欧州において難治性肺MAC症を適応症とする初めての治療薬~
インスメッド合同会社(以下「インスメッド」、本社:東京都千代田区、職務執行者:折原 祐治)は、本日、既存治療で効果不十分のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)による肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)を適応症とする「アリケイス®吸入液590mg」(一般名:アミカシン硫酸塩、以下「アリケイス」)が日本において製造販売承認を取得したことをお知らせします。アリケイスは、肺MAC症を対象として臨床試験を行い、初めて承認された唯一の薬剤であるとともに、インスメッドにとって日本で初めての承認品目となります。
今回の承認取得は、第III相臨床試験(CONVERT)の結果に基づくものです。国際共同無作為化非盲検の同試験において、MACによる難治性肺NTM症患者さんに対し、多剤併用療法にアリケイス1日1回を上乗せ投与した群は、多剤併用療法のみの群に比べ、喀痰中のMAC菌の陰性化率が有意に高いことが示されました。なお、アリケイスの呼吸器系に対する主な副作用は、発声困難、咳、呼吸困難および喀血です。
インスメッド職務執行者の折原 祐治は「難治性の肺MAC症の治療薬として、アリケイスが日本で承認されたことを大変嬉しく思います。難治性肺MAC症に対して有用で新たな治療選択肢が求められている中、一日も早くアリケイスを医療現場、さらには患者さんにお届けできるよう、全社一丸となって引き続き準備を進めてまいります。」と述べています。
グローバルバイオ医薬品企業であるインスメッドは、深刻な希少疾患に苦しみながら、これまで顧みられることの少なかった患者さんの日々の暮らしを変えていく使命を担っています。
日本法人概要
会社名:インスメッド合同会社
設立日:2017年12月5日
住所:〒100-0014 東京都千代田区永田町2-10-3 東急キャピトルタワー13階
本件に関するお問い合わせ先
インスメッド合同会社 広報事務局
担当:簑田・永田(株式会社コスモ・ピーアール内)
TEL:03-5561-2915/E-MAIL:insmed_pr@cosmopr.co.jp
以下の情報は、インスメッド(米国・ニュージャージー州ブリッジウォーター)が2021年3月23日(現地時間)に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、ご参考目的に限り提供するものです。本情報の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。
肺MAC症について
肺MAC症は、病的状態や死亡率に大きく影響しうる慢性かつ深刻な疾患で、慢性咳嗽、呼吸困難、倦怠感、熱、体重減少および胸痛など幅広い症状を引き起こし、時間の経過とともに進行する可能性があります。また、肺に重度または不可逆的な損傷をきたし、死に至る場合もあります。このように、肺MAC症は、世界的にアンメットニーズの高い疾患であると認識されています。
アリケイスについて
アリケイスは、米国ではARIKAYCE® (amikacin liposome inhalation suspension)として、欧州ではARIKAYCE® Liposomal 590 mg Nebuliser Dispersionとして、日本ではアリケイス®吸入液590mg(一般名:アミカシン硫酸塩)として承認されています。現在の国際的治療ガイドラインでは、適切な前治療で菌が陰性化しなかった患者さんにアリケイスを投与することが勧められています。従来、アミカシン製剤は筋肉内投与または点滴静脈内投与され、聴覚、平衡感覚および腎機能に影響を及ぼす強い毒性を伴う薬物とされてきました。アリケイスは、インスメッドが独占所有権を有するリポソーム技術PULMOVANCE™によりリポソーム化されたアミカシンを吸入投与することで、全身曝露を抑えながらアミカシンを肺に直接送達させ、肺内の感染部位の肺胞マクロファージにおいてリポソーム化アミカシンが取り込まれることを容易にしています。
PARI Pharma社およびラミラ®ネブライザーシステムについて
アリケイスは、PARI Pharma社が開発した新規吸入装置であるラミラ®ネブライザーシステムを使用して投与されます。ラミラは、メッシュ性の振動膜により薬物を効率的に噴霧する静かで携帯可能な噴霧吸入器です。噴霧剤製造において100年以上の歴史を有するPARI Pharma社は、革新的な送達技術の開発を通じて吸入療法を進展させ、患者ケアを改善することにコミットしています。
インスメッドについて
グローバルバイオ医薬品企業であるインスメッドは、深刻な希少疾患に苦しみながら、顧みられることの少なかった患者さんの日々の暮らしを変えていく使命を担っています。インスメッドが初めて製品化したアリケイスは、米国、欧州および日本で承認され、難治性肺MAC症の治療に用いられています。アリケイスの他に、好中球が関与する炎症性疾患や希少肺疾患など深刻なアンメットニーズを有する疾患に対しても、強固なパイプラインの開発を進めています。インスメッドは、米国ニュージャージー州ブリッジウォーターに本社を置き、欧州や日本において事業を拡大しています。
Insmed®, インスメッド®, ARIKAYCE® and アリケイス® are trademarks of Insmed Incorporated. PARI® is a registered trademark of PARI GmbH. Lamira® and ラミラ® are registered trademarks of PARI Pharma GmbH. All other trademarks referenced herein are the property of their respective owners.
将来予想に関する記述
本プレスリリースには、重大なリスクや不確定要素を伴う将来予想に関する記述が含まれています。1995年米国民事証券訴訟改革法で定義されている「将来予想に関する記述」とは、歴史的事実ではない記述であり、多くのリスクや不確定要素を伴っています。本プレスリリース記載の「かもしれない」、「予定する」、「はずである」、「可能性がある」、「だろう」、「期待する」、「計画する」、「見込む」、「信じる」、「見積もる」、「想定する」、「予測する」、「予定する」、「可能性がある」、「継続する」およびその他同様の表現(ならびに将来の事象、条件、状況に言及しているその他の言葉や表現)は、将来予想に関する記述であることを示しています。
本プレスリリースに記載されている将来予想に関する記述は、当社の現時点での予測や見解に基づくものであり、既知および未知のリスク、不確定要素およびその他の要因を伴っています。これらの要因により、当社の実際の業績、実績、成果および特定の事象の発生時期が、将来予想に関する記述で検討、予測、予想または提示されているそれらと大きく異なる可能性があることをご留意ください。これらのリスク、不確定要素およびその他要因には、以下のものが含まれます。米国、欧州および日本以外におけるアリケイスの規制当局による承認または米国、欧州、日本もしくはその他市場における当社の製品候補についての規制当局による承認を取得できないこと、またはその取得が遅延すること。当社唯一の既承認薬であるアリケイスの米国、欧州、または日本(それぞれamikacin liposome inhalation suspension、Liposomal 590 mg Nebuliser Dispersion、またはアミカシン硫酸塩)における商業化の失敗、または米国、欧州、または日本におけるアリケイスの承認維持の失敗。自然災害または公衆衛生上の緊急事態を含む大災害やその他の事象による事業または経済活動の混乱。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的流行とその拡大を抑制するための取り組みが、当社の事業、幹部を含む従業員、患者さん、取引先およびサプライヤーに及ぼす影響。医師、患者さん、第三者支払機関、およびその他の医療関係者によるアリケイスの市場受容度の不確実性。当社が米国食品医薬品局からアリケイスに対する完全承認を取得できないこと(アリケイスの完全な承認に必要な患者報告アウトカムツールの検証試験および市販後調査を計画通りまたは適切に完了できないリスクを含む)。当社、PARI Pharma社または当社の他の製造委託先がアリケイスまたはラミラ®ネブライザーシステムにかかわる薬事規制要件を遵守できないこと。当社が各国政府または第三者支払機関からアリケイスに対する適切な償還を得られないこと、または許容できる薬価を得られないこと。アリケイスまたは当社の製品候補に対して予測せぬ安全性または有効性に関する懸念事項の発生。当社によるアリケイスまたはその他製品候補の潜在的な市場規模予測が不正確であること、または当社が医師、患者さんの使用率予測、治療期間予測、もしくは患者アドヒアランスもしくは使用中止率予測を特定する際に使用したデータが不正確であること。当社がアリケイスまたは将来承認される当社のその他製品候補の流通のために、効果的な直接販売もしくはマーケティングのインフラを構築できないこと、または同様のインフラを提供する第三者と提携が成立しないこと。より広範な患者群を対象としたアリケイスの適応拡大に必要な薬事承認を取得できないこと。当社の将来の臨床試験を適切に実施できないこと。当社が委託している第三者が、商業上または臨床上のニーズに十分な量のアリケイスもしくは、当社の製品候補を製造できないこと、当社の臨床試験を実施できないこと、または当社の契約もしくは当社の事業や当社との契約に影響を与える法律や規制を遵守できないこと。当社の国際的な事業展開の経験が限定的であること。価格算定見直しを含む当社の事業に適用される法令の変更、およびそのような法令を遵守しないこと。
将来予想に関する記述は、将来発生するまたは発生しない可能性のある事象に関連し、かつ将来発生するまたは発生しない可能性のある状況に依存するため、その性質上リスクや不確定要素を伴っており、当社が将来予想に関する記述で示した実績、計画、意図、または予測を実際に達成できない場合があります。当社の事業に影響を及ぼすリスクや不確定要素に関する追加情報については、2020年12月31日を期末とするインスメッド年次報告書(Form 10-K)およびそれ以降に米国証券取引委員会(SEC)に提出している書類に記載されているItem 1A「リスク要因(Risk Factors)」で説明されている要因をご覧ください。
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以上