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報道参考資料
この資料は、インスメッド(米国 ニュージャージー)が2023年5月4日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、米国における規制等に基づくもの及び英語による記載が優先されます。英語版および関連財務表は、https://insmed.comをご参照下さい。
インスメッド®、2023年第1四半期業績、ならびにビジネスアップデート発表
- 気管支拡張症を対象としたBrensocatibの第Ⅲ相臨床試験であるASPEN試験で成人患者の登録を完了、トップラインデータの公表は予定通り2024年第2四半期の見込み
- 2023年5月8日に初期研究開発段階のプログラムに関する詳細な最新情報を公表
- アリケイス®(アミカシンリポソーム吸入用懸濁液)*の米国における市販後臨床試験の一つであるARISE試験のトップラインデータは、予定通り2023年第3四半期に発表の見込み
- アリケイスの2023年第1四半期の売上高は6,520万ドル、2022年第1四半期から23%の成長を達成
- アリケイスの2023年通年の売上は世界全体で2億8,500万ドルから3億ドルとなる予想
*日本ではアリケイス吸入液590mg(アミカシン硫酸塩 吸入用製剤)として承認されています。
2023年5月4日、米国 ニュージャージー発 深刻な希少疾患と生きる患者さんの未来を変えることを使命とするグローバルバイオ医薬品企業のインスメッド(Nasdaq: INSM)は、2023年3月31日に終了した第1四半期の業績、ならびにビジネスアップデートを2023年5月4日に発表しました。
インスメッド会長兼最高経営責任者(CEO)のウィル・ルイスは、「インスメッドは世界全体で好調な第一四半期の業績と中期及び後期段階のパイプラインの継続的な開発促進に示されるように、力強い2023年を迎えることができました。」と述べたうえで、「第1四半期では、気管支拡張症を対象としたBrensocatibの第Ⅲ相臨床試験であるASPEN試験において成人患者さんの登録を完了しました。このようなペースでの登録を地理的に広範にわたって完了できたことは、本試験に対する世界的な期待と、弊社の不断の努力の賜物であると考えています。私たちは、これと並行し、初期段階の開発の取り組みも引き続き進めてまいります。そして、5月8日にこれらの初期研究開発段階のパイプラインに関する適応症、開発候補、独自の技術、前臨床データなどを皆さんと共有できることを楽しみにしています。このイベント当日には、重篤/希少な疾患に対する治療薬の開発において、イノベーションを推進する弊社の担当者も紹介する予定です」と述べています。
最近の主なハイライト
Pillar 1:アリケイス
- 2023年第1四半期のアリケイスの全世界の収益は、2022年同時期と比較して23%増加しました。これは、米国における好調な業績と、日本およびヨーロッパにおける販売状況を反映しています。
- 引き続き、米国における市販後臨床試験であるARISE試験とENCORE試験を通じて、肺MAC症に対するアリケイスの未治療患さんへの適応症拡大に向けた開発を推進しています。インスメッドは、2023年第3四半期にARISE試験におけるアリケイスの有効性と安全性のトップラインデータを入手し、2023年末までにENCORE試験の患者登録を完了する予定です。
Pillar 2:Brensocatib
- 気管支拡張症に対するBrensocatibの有効性、安全性、忍容性を評価する国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験である第Ⅲ相臨床試験となるASPEN試験において1700人以上の成人患者の登録を完了しました。インスメッドは2024年第2四半期にトップラインデータを公表する予定です。
- ASPEN試験に登録された評価可能な成人患者のベースライン特性はhttps://investor.insmed.com/download/ASPEN_Baseline.pdfで確認可能です。第Ⅱ相臨床試験であるWILLOW試験のそれぞれのベースライン特性との予備的な比較では、両試験の参加者のベースラインプロファイルが主要な指標においてほぼ同じであることが示されています。
- ASPEN試験での迅速な患者登録により、鼻茸を伴わない慢性副鼻腔炎(CRSsNP)患者を対象とした本剤の第Ⅱ相臨床試験の患者登録が、これまでの予想よりも早くなることが期待されています。そのため、CRSsNPの臨床開発の開始時期を現在の2023年中期から2023年第4四半期に調整することとしています。これには短期の金銭配分を減らすという付加的な利点が見込まれます。
Pillar 3:TPIP
- 現在、Treprostinil palmitilの吸入薬(TPIP)について、間質性肺疾患に伴う肺高血圧症(PH-ILD)患者と肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者を対象とする2つの第Ⅱ相臨床試験を実施しています。
- PH-ILDおよびPAHの両試験から得られる盲検下での用量漸増および安全性と忍容性の中間データを、登録状況次第では、2023年の後半に共有できる予定です。PH-ILD試験のトップラインデータは、2024年前半に公表できる予定です。
Pillar 4:早期開発品
- 2023年5月8日、遺伝子治療、人工知能を使用した蛋白工学と蛋白製造などを含む初期段階の研究ポートフォリオに関する最新情報を開示し、弊社の研究開発内容を構成するさまざまなプラットフォームについて深く掘り下げ、これらのチームを率いる専門的な経歴をもった担当者を紹介しました。
- 2025年末までに、現在のポートフォリオから少なくとも6つの治験薬(IND)申請が行われると予想しています。
- 2023年後半に最初の遺伝子治療の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始し、2024年前半に初期の臨床データの公表を予定しています。
企業の最新情報
- 2023年4月、インスメッド合同会社において、中村誠が社長に就任しました。中村は日本におけるアリケイスのビジネスおよび、今後の同国での開発パイプラインの上市に向けた準備を統括します。中村はギリアド・サイエンシズ株式会社やファイザー株式会社において、日本国内のコマーシャル部門を率いるリーダーとしての実績を積んでまいりました。
2023年第1四半期の業績について
- 2023年3月31日に終了した第1四半期の総収益は2022年第1四半期の5,310万ドルに対し、6,520万ドルであり、前年比23%の増加となりました。
- 2023年第1四半期の総収益は、米国および日本でそれぞれ20%および23%の前年比増加を反映して、アリケイスの米国における純売上高が4910万ドル、日本が1320万ドル、欧州およびその他の地域が300万ドルで構成されています。
- 2023年第1四半期の売上原価(無形資産償却費除く)は、2022年第1四半期の1,220万ドルに対し、1,380万ドルでした。
- 2023年第1四半期の研究開発費(R&D)は、2022年第1四半期が8,440万ドル、2022年第4四半期が1億2,480万ドルであったのに対し、1億2,790万ドルでした。
- 研究開発費が2022年第4四半期と比較して増加したのは、2023年1月にVertuis Bio, Inc.を買収したことに関連した非現金支出費用1,030万ドルによるものでした。
- 2023年第1四半期の販売および一般管理費(SG&A)は、2022年第1四半期の5,670万ドル、2022年第4四半期の7,350万ドルに対し、7,990万ドルでした。2022年第4四半期と比較して、SG&A費用がわずかに増加したのは、主に上市準備活動への追加投資を反映しています。
- 2023年第1四半期は、1億5,980万ドルの純損失(1株当たり1.17ドル)を計上しました。2022年第1四半期は、9,460万ドルの純損失(1株当たり1.21ドル)を計上し、2022年の第4四半期は1億6,010万ドルの純損失(1株当たり1.21ドル)でした。
貸借対照表、財政ガイダンス、計画投資について
- 2023年3月31日現在、インスメッドの現金、現金同等物、市場性のある有価証券は2022年12月31日時点で保有していた11億5,000万ドルから9,900万ドルへ減少しています。2023年第1四半期のキャッシュ・バーンの増加は、主に、年次従業員奨励報酬の支払いなど、2023年の残りの四半期に再度発生する見込みのない項目によるものです。
- 2023年通年のアリケイスの全世界での売上を引き続き2億8,500万~3億ドルと予想しています。
- 2023年、総支出の80%以上を中期および後期段階のプログラムおよび上市製品(アリケイス、Brensocatib、TPIP)に、また、全体の20%未満を初期段階の研究開発プログラムに投じる予定です。これは弊社のこれまでの支出状況を反映したものです。
- 2023年に以下の主要な活動への投資を計画しています。
(i) 「アリケイス」のグローバルでのさらなる上市および拡大。
(ii) 気管支拡張症患者を対象とした第Ⅲ相ASPEN試験および上市準備活動を含むBrensocatibのプログラムの進捗推進、ならびに好中球が介在する新たな疾患に対する研究開発。
(iii) 現在の適応症の完全な承認のための市販後要件を満たすとともに、肺MAC症の全患者を対象とする適応拡大にむけたアリケイスの臨床試験プログラム(ARISEおよびENCORE)の推進。
(iv) TPIPの第Ⅱ相試験および初期段階の研究プラットフォームの開発を含む、早期開発パイプラインの推進。
カンファレンスコール
インスメッド社は、5月4日午前8時30分(米国東部時間)よりカンファレンスコールを実施しました。このカンファレンスコールは、2023年6月3日まで、会議記録のリプレイを視聴することが可能です。(+1)833-470-1428(米国)または(+44)204-525-0658(国際)にダイヤルし、アクセスコード281829を使用してください。また、この会議のウェブキャストは、弊社ウェブサイト(www.insmed.com)の投資家情報セクションに90日間保存されます。
アリケイスについて
アリケイスは、米国ではARIKAYCE®(Amikacin Liposomal Inhalation Suspension/ALIS, アミカシンリポソーム吸入用懸濁液)、欧州ではARIKAYCE® Liposomal 590mg Nebuliser Dispersion、日本ではアリケイス吸入液590mg(アミカシン硫酸塩 吸入用製剤)として承認されています。現在、国際的な治療ガイドラインでは、適切な患者にアリケイスを使用することが推奨されています。アリケイスは、これまで静脈内投与されていたアミカシンを、1日1回、吸入投与する新規製剤です。弊社独自のPULMOVANCE®リポソーム技術により、アミカシンを肺に直接到達させることで、従来懸念されていた聴覚、平衡感覚、および腎機能といった全身性の副作用の発現を抑えながら、主要な感染細胞である肺マクロファージに取り込まれることを可能としました。アリケイスは、PARI® Pharma GmbH(以下、PARI社)社製のラミラ® ネブライザシステムを使用して1日1回投与されます。
PARI社とラミラネブライザシステムについて
アリケイスは、PARI社が開発した新しい吸入器であるラミラネブライザシステムによって投与されます。ラミラは、振動する多孔質膜を介してアリケイスを効率的に噴霧することができる、静かで持ち運び可能なネブライザです。PARI社は、エアロゾルに関する100年の知見に基づき、患者の治療を向上させるための革新的な送達プラットフォームの開発を通じて、吸入治療の進歩に貢献しています。
Brensocatibについて
Brensocatibは、インスメッドが気管支拡張症やその他の好中球介在性疾患の治療薬として開発している低分子の経口可逆的ジペプチジルペプチダーゼ1(DPP1)阻害剤です。DPP1は、好中球が骨髄で形成される際に、好中球エラスターゼなどの好中球セリンプロテアーゼ(NSP)を活性化する酵素です。好中球は白血球の中で最も多く存在し、病原体の破壊や炎症性媒介において不可欠な役割を担っています。慢性炎症性肺疾患では、好中球が気道に蓄積し、その結果、過剰に活性化したNSPが肺の破壊と炎症を引き起こします。Brensocatibは、DPP1およびそのNSPの活性化を阻害することにより、気管支拡張症などの炎症性疾患への損傷作用を低下させることが期待されます。現在、Brensocatibは開発治験段階にあり、世界中のどの国・地域においても、承認されていません。
TPIPについて
Treprostinil palmitil inhalation powder(TPIP)は、トレプロスチニルのプロドラッグ乾燥粉末製剤であり、16炭素鎖にエステル結合でトレプロスチニルを連結したものです。TPIPは、すべて弊社の研究所で開発され、PAH、PH-ILD、その他の希少かつ重篤な肺疾患患者の治療薬として将来が非常に期待される高分化プロスタノイドです。TPIPは、カプセル製剤であり、吸入器を使用して投与されます。現在、TPIPは開発治験段階にあり、世界中のどの国・地域においても、承認されていません。
インスメッドについて
グローバルバイオ医薬品企業であるインスメッドは、深刻な希少疾患と生きる患者さんの未来を変えることを使命としています。インスメッドは初めての製品として、米国、欧州、日本において、難治の慢性肺疾患に対する初の治療薬を上市しました。インスメッドは好中球が関与する炎症性疾患や希少肺疾患など深刻なアンメットニーズを有する疾患に対する研究開発に注力しています。インスメッドは、米国ニュージャージー州ブリッジウォーターに本社を置き、欧州や日本において事業を展開しています。
日本法人概要
会社名:インスメッド合同会社
設立日:2017年12月5日
住所:〒100-0014 東京都千代田区永田町2-10-3 東急キャピトルタワー13階
https://insmed.jp/
Insmed®, Insmed logo, インスメッド®, ARIKAYCE®, アリケイス® are registered trademarks of Insmed Incorporated.
PARI® is a registered trademark of PARI GmbH.ラミラ® is registered trademarks of PARI Pharma GmbH. All other trademarks referenced herein are the property of their respective owners.
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